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SNSでイヤなコメントがついた時、対応についての考え方とは

SNSアカウントの立ち上げ・運用サポートをしていると、当初はいかにその影響力を大きくするか、運用目的にあった成果を上げることができるのかなど、効果を達成することに注力して運用します。

そして運用開始後、SNSアカウントが一定の影響力を持つようになると、ポジティブなコメントだけでなく悪い反応が目につくようになります。アカウント運営者からすると不快なコメントであったり、ひやかし的なコメントが書き込まれるタイミングが必ずやってきます。

 

ここでビジネス用途でSNSを利用して情報発信をした経験が少ない担当者さんの場合、「田村さん、なんか変なコメントがついてます!どうしましょう!」と、慌てて私に連絡をしてこられることがあります。こんな時いつもお伝えしていることがあります。

すべてがいい反応だと気分はいいですが、この状態は「もとからあなたの会社に好意を持っている人」と繋がっているだけです。悪い反応が出てきたということは、あなたの想像の範囲外までSNSアカウントの影響力が及んでいるということです。まずはその状態を評価しましょう。そのうえでそれぞれのコメントについての対応方針を冷静に考えましょう。

 

「悪い反応」への対応は
・SNS上だけでなく社を上げてリアルに対応しなければならないもの
・問題となったSNS上で対応ができるもの
・放置しておくのが最善策であるもの
に分けられます。

ネットのニュースなどではSNSのトラブルが日々大々的に報じられています。しかし現場にいると、スルー対応がベストであると判断することが大半です。

もちろん明らかに企業側に責任があり、迅速に適切な対応が必要なケースもあります。状況の軽重を正しく判断して影響を最小限にとどめてください。

どのような場合にどのような対応が必要なのか。どのようなケースなら放置しておいても良いのか。こちらの書籍に書きました。ぜひお手元に置いてやってください。

 

「小さな会社・お店が知っておきたい SNSの上手な運用ルールとクレーム対応」 (2023/9/22発売)


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SNSのトラブルについての本を中小規模のビジネスに関わる方のために書きました。

大きい企業や組織では、専属の弁護士さんがいらしゃったりSNSコンサルタントとご契約されていたりします。クレームや悪質なコメントを書き込まれるなどSNSで問題が発生した時にすぐ専門家に相談できるような体制を整えておられます。

しかし、中小企業・個人事業主さんはそうではありません。いざ問題が発生した時には、身近にいるSNSに詳しい知人を頼るぐらいしか手段は無いのではないでしょうか。

 

私は2010年より企業や自治体へSNSの運用をサポートすることをお仕事にしています。基本的な業務は、いかにSNSを利用して求めている効果を上げるのかという視点で各団体のご担当者さまとタッグを組んでSNSを運用することです。

しかし、SNSを運用していると様々なトラブルが発生します。放置していてもまったく問題が無いものから、企業をあげてSNS外での対応まで必要なもの、アカウントをのっとられて意図しない投稿が繰り返される、などなど。。私もクライアント様の大小のトラブルを経験してきました。

 

トラブルに対する汎用的な対処法はありません。事態が発生するたびに適切な対応方法を判断し動きます。しかし、何件ものトラブルを見ているとある程度見えてくるパターンがあります。

そこで今回、特に専門家と直接お話される機会が少ないであろう、中規模・小規模の事業者さんにお役立ていただけるよう、SNSのトラブルについて防止方法や対処方法を分類し、できるだけわかりやすく表現し書籍にしてまとめてみました。

 

「小さな会社・お店が知っておきたい SNSの上手な運用ルールとクレーム対応」 目次(9/22発売)

1章:小さな会社・小さなお店の SNS 運用の基本的な考え方
今やビジネスに欠かせない SNS の役割
SNS の「攻め」と「守り」
主要 SNS の特徴を知っておこう
トラブルが発生しやすい SNS とは

2章 「守り」の体制を構築する
トラブルやクレームが発生した時のためにSNSを運用しておく
SNS 運用が上手な人の共通点
SNS 運用担当者がすべてを判断すると危険
担当者と責任者は複数人体制で運用する
運用担当者と責任者の役割を明確にする
SNS 責任者に適任な人材が社内にいない時はどうする?
コメント欄と自社についての言及を定期的にチェックする

3章「やっかいな声」や「クレーム」に対応する時の基本
スルー力を身につける
格言「消すと燃える」
トラブルの解決策をひとりで判断しない
すべてを SNS で解決しようとしない
SNS での議論はご法度
謝罪をする時には「誰に」「何を」伝えているのかを正しく伝える
謝罪時に絶対に使ってはいけない単語とは
時には毅然とした対応も必要
SNS で触れてはいけない話題とは

4章 商品・サービス・実店舗への批判に対応する
事例 1:某飲食店のウェブサイトで菓子を購入。賞味期限の記載でトラブル
事例 2:飲食店でメニューと異なる料理が出される
現状を正確に把握する
騒がせていることについて自社の考えを発信する
現時点で判明していることを発信する
正しい情報と誤った情報を明確に分けて説明する
批判への対応をチャンスに変える

5章 自社SNS発信の内容・企業姿勢・事業内容のへの批判に対応する
事例 1:他社商品の評価リストを作成して批判を集め、アカウント停止に
事例 2:災害時に販促情報を発信
直接レスポンスしない
背景や経緯を丁寧に説明する
説明はウェブサイトに掲載するだけでなく SNS にも投稿する
自然災害・大事故発生時は要注意
炎上しやすいジャンルを知っておく

6章 SNS外部の事象が要因でトラブルが発生した場合の対応
事例 1:企業の役員が外部の講演で失言
事例 2:社用車によるトラブル
SNS 担当者がコントロールできないトラブル
無敵のスクリーンショット
トラブルの影響度によって更新停止を検討する

7章 従業員や顧客による不用意な発信によるトラブル
事例 1:バイトテロ・従業員による不適切な行動
事例 2:顧客の不適切行動
従業員教育の重要性
従業員個人アカウントの扱い方
誤爆は防げるか?

8章 SNSトラブルを未然に防ぐ
トラブル発生のメカニズム
隠蔽は最悪手
ソーシャルメディアポリシーをつくろう
トラブル防止の万能薬は「事例共有」
過度な誹謗中傷に対する手段を知っておく
一般ユーザーとのコミュニケーション

 

より多くの方にご覧いただき、不必要なトラブルを防止してほしいと切に願います。ぜひこの機会にお求めください。
 
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ThreadsとはどんなSNSのなのか。Twitterとの違い

もう本日2023年7月6日は朝からThreadsで大騒ぎです。私も早速アカウントをつくりましたがロクなこと発信してないのでフォローはしなくて大丈夫です。

Twitterの突然の閲覧数制限騒動のなか、Twitterの代替となるメディアとして急浮上したのがInstagramやFacebookを傘下に持つMeta社によってローンチされたThreadsでした。私もまだ半日ほどしか触ってませんが、UIや操作方法はTwitterをはじめとしたこれまでのSNSと似ており、ストレスなく利用できています。

 

Twitterの代替メディアとして利用しているユーザーが多いので、自然とポイントは「Twitterと比べるとどうなん?」となります。主に機能の面でどの部分がTwitterと似ていてどこが違うのか、現時点(2023年7月6日16:00)でわかっていることをまとめてみました。iPhoneでしか触ってないのでAndroidの方はちょっと違うところもあるかもしれませんごめんなさい。
 

◆プロフィール・ネットワーク
・Instagramの情報をそのまま転載できる。独自に設定も可。
・Threadsのプロフィールを削除するにはInstagramのアカウントを削除する必要がある。
・元々Instagramでフォローしていた人にそのままフォロー申請できるので、既存のネットワークをつかって交流できる。

 

◆投稿
・1投稿500文字まで。
・リンクを貼るとサイトに設定されているサムネイル付きで表示される。
・DM機能はなし。
・ハッシュタグを投稿しても単なる文字列としてしか表示されない。
・検索機能の対象となるのはアカウント名のみ。投稿内容は検索できない。
・Twitter・Instagramのフィード、ストーリーズへの転載が簡単(Twitterに転載すると普段よりインプが低くなる気がする)

・TwitterやInstagramの投稿リンクを貼ると元投稿の画像も表示される。


・保存・ブックマーク機能はない。
・リツイートみたいなのと引用リツイートみたいな機能はある。

 

◇画像・動画
・10枚貼れる。
・16:9 9:16 いずれも自動トリミング無しで表示される。
・動画の長さは5分まで。
・画像は長押しで保存できる。

変更・追記するべき内容がわかれば編集します。

 

ここからは私の感想です。

新しいSNSが登場すると、今回のように一斉にユーザーが群がり話題になるケースと、人知れず利用者が拡大し気づけばスタンダードになっているケースの2通りあります。

前者で言うと、ここ数年の間でもサービス開始と同時に大いに話題になったSNSがいくつかありましたね。でもその後、当初の勢いを維持して既存のビッグメディアを凌いだという話はあまり聞きません。

今回のThreadsの場合はMeta社が運営しているということ、Twitterの失策にも乗じて注目度は高い、などの要因から、開始半日で1,000万人のユーザーが利用を開始したという話もあります。さて、これまでの一発屋SNSとは異なるのか、同じ経路を辿るのか、注視しておきましょう。

企業アカウントを運用しているみなさんも少しいじってみても良いかもしれませんが、ただちに本格運用をする必要はありません。完全に定着しそうだと判断できた時点から始めてもぜんぜん大丈夫です。これまでのSNSの例で言うと、普及したあとの後発組でも十分有効に活用できています。
 
あ、SNSマネージャーの資格を持ってる方は、全員とにかく一度触っておいてください。使えるも使えないも、使ってない人が言っても説得力がありませんから。

 

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