地方自治体がもっと積極的にInstagramやTwitterでアピールするべき理由がここにございますはい。

この7月、のちに「平成30年7月豪雨」と命名された大規模な水害が発生しました。発生当初はマスメディアのニュースや主要なネットのニュースサイトでも連日災害に関する情報を見ることができました。しかし2ヶ月経ったいま、東京に住んでいる私には被害を受けた各地の復興状況などの情報はほとんど入ってきません。

検索をすれば地元ニュースサイトなどの情報はヒットするのですが、こちらから取りにいかなければ知ることができない情報が多いことに驚かされます。

 

当時、主に被害が報道されていたのは岡山県であったり、広島での野球の試合が中止になったりという状況でした。現地の外に住んでいる人はそれらの情報を見て、なんとなくざっくりと「広島や岡山の付近が大きな被害にあった」というイメージを持っています。

そして、勝手に「いま広島とか岡山に行っても交通とか不便そう。食材も入手しにくかったりするんじゃなかろうか。」と思っています。そして、行くのをなんとなくやめて違う地方に行くことにしたりしています。

 

しかし、実際の現地の状況はというと、確かに甚大な被害を被りいまも懸命に復旧作業を継続されている場所もある一方で、被害は極めて小さく災害前と何ら変わらず生活できているエリアもあります。外部の人が遊びに行っても以前と変わらず楽しめるエリアが多くあるのです。

 

岡山県倉敷市の美観地区もそんな地域のひとつだそうです。

倉敷美観地区とは(wikipediaより)
江戸時代初期の寛永19年(1642年)、江戸幕府の天領に定められた際に倉敷代官所が当地区に設けられ、以来備中国南部の物資の集散地として発展した歴史を持つ。倉敷川の畔から鶴形山南側の街道一帯に白壁なまこ壁の屋敷や蔵が並び、天領時代の町並みをよく残している。1969年に倉敷市の条例に基づき美観地区に定められ、1979年(昭和54年)に県内2件目の重要伝統的建造物群保存地区として選定された。

江戸時代から明治・大正・昭和初期に建てられたの建築物が現存、四季ごとにお祭りなども催され、観光地としても人気のエリアです。

この人気エリアにも、「風評被害」と呼ぶには少し異なる、報道されないことによる訪問客の減少が目立っているようです。

「倉敷はだいじょうぶですよー」と言いたくてもエリア外の人には伝えることが難しい。それこそ大阪や名古屋や東京にいる人は「倉敷が大丈夫」などという情報は、普通に暮らしているとほぼ入ってきません。

 

そーこーで!ソーシャルメディアです。マスメディアに頼らなくてもその手にあるスマートフォンから、日本全国のみならず世界へも「倉敷は大丈夫ですよー」と発信することができます。

ということで先日、kakeruの三川編集長と、同じくkakeruの鵜ノ澤さんが現地に飛んで、現地でご協力頂ける方を集ってこんな試みを行いました。

くらしきフォトウォーキング
★実施された内容
【第1部】 SNSで情報発信するメリットとコツ・イベントハッシュタグの投票
【第2部】 写真の撮り方講座
【第3部】 美観地区フォトウォーク
【第4部】 スマホアプリVSCOのお手軽編集講座

座学あり実技ありのもりだくさん。

フォトウォークで撮影された画像は、ハッシュタグ「#くらしきすたぐらむ」をつけてTwitterやInstagramに公開されています。

 

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白壁の街 倉敷。 #くらしきすたぐらむ #倉敷 #倉敷美観地区散策 #きてきて倉敷 #ポートレイト

三代目小松淳一朗(じゅんいちろ~。)さん(@jun_i009)がシェアした投稿 –

ほら、全然倉敷はだいじょうぶ笑
 

 

関西に住んでたときにいつも思っていたのですが、東京の情報は地方にいてもある程度入ってきます。京都でテレビを見ているのに「ちょうど今、六本木では雨がふってきました。。」とか言われてもどうしようも無いのになー、とか。

しかし逆、地方の情報をこれまでの枠組みの中で全国に伝えることは難しいのが現状です。

岡山の水害のあとも、北海道の地震・関西の台風被害と、今年は例年より災害が発生する頻度が高くなっています。でも、正しい状況を発信しないまま人の動きまで鈍くなると、いわゆる二次災害、影響は大きくなるばかりです。

そのエリアで生活しているとあたりまえの状況も、離れた場所にはまったく伝わっていません。特に地方自治体や地方でビジネスを展開されている方は、「ソーシャルメディアはよくわからないから」と避けるのではなく、むしろソーシャルメディアを有効に活用して実態を正確に発信してください。

 

kakeruの女子たちに相談すると、いーい感じにしてくれますよ。
地方自治体のソーシャルメディア活用
>>西日本豪雨後に倉敷市民と一緒にフォトウォークをやってみた #くらしきすたぐらむ

 

 

最近、私が講演やセミナーなどでみなさんにお話しするとき、最後に必ず伝えることがあります。ご出席いただいた方はご記憶があるのではないでしょうか。


もはや「ソーシャルメディアをやるべきか否か」ではなく「ソーシャルメディアで何をやるべきか」を考える時代です。企業であろうが個人事業主であろうが、そして地方自治体であろうがそれは変わりません。

情報が正確に届いていないことによる地域外のひとたちのあらぬ誤解、いや「勘違い」をソーシャルメディアを使って払拭です。岡山も広島も、関西も北海道も、そして東北も熊本も、もっともっともっとできることはあるのではないでしょうか。

 

田村でした。

 

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