プロ野球12球団 Facebook活用状況 比較 2017/7
NPB 球団別フェイスブックページ 利用状況
オールスターゲームも終わり、後半戦に入った日本のプロ野球。赤いチームのマジック点灯が間もないと言われる中、日々熱戦が繰り広げられております。
毎日野球の結果を見ながら過ごしている私でございますが、せっかくソーシャルメディアに関わるお仕事をしていますので、プロ野球12球団のソーシャルメディア活用状況を調べてみようと、さっき思い立ちました。
今回は12球団のFacebookページ活用状況を見てみます。まず、データをご覧頂き、続いて定性的にチェックしてみます。
題材は野球ですが、Facebookページを運用されている企業の担当者さんにも見ていただき、他社と自社の運用状況を比較する際に注視するポイントなどを理解していただけるように書きます。
※データはすべて7/29から30日間遡ったものを集計しています。
プロ野球12球団 Facebook ファン数比較
それではまず、2017年7月時点でのファン数を比較してみましょう。
阪神タイガースが353,598、巨人が303,276と上位に並び、あとは日ハム・楽天・DeNAと続きます。阪神が巨人より多いのは少し意外でした。
ちなみにこちらが2017年7/29までのチーム別主催試合観客動員数です。球場のサイズやチームごとの試合数も違うのでこのまま鵜呑みにはできませんが、ひとつの目安になると思います。
観客動員数とFacebookのファン数を比較すると、「ソフトバンクはあまりソーシャルメディアでの露出は積極的ではないのかな」とか「楽天・DeNAは他球団より動員は少なめだが、オンラインでのプロモーションをがんばってる感じかな」などと球団の方針を推測できます。
セパ両リーグ各チームFacebookページ 投稿数比較
投稿数はファン数がもっとも少ないオリックスバファローズが最多の248となりました。
西武もオリックス同様、ファン数のランキングと比較すると投稿数が大きくなっています。Facebookページのファンが少ないので、投稿頻度でカバーしようという考えなのでしょうか。
12球団Facebookページ エンゲージメント数・エンゲージメント率比較
投稿したコンテンツに対しての反応数(いいね・コメントなど)を「エンゲージメント数」といいます。
ファン数に対してどれだけの人がエンゲージしてくれたのか、その率を「エンゲージメント率」といいいます。
各球団、日々の投稿に対してどれぐらいの反応を得られているのでしょうか。
※エンゲージメント率の算出方法は「リーチ」をベースにする場合もありますが、ここではファン数をベースにしています。
まずはエンゲージメントの数です。
数としては阪神がトップに来ています。
ではこれをファン数で割って「エンゲージメント率」で並べるとどうなるでしょうか。
なんと西武がトップ、オリックスが3位。ファン数では最下位とブービーの2球団がエンゲージメント率ではトップに躍り出ました。
確かに、ファン数が増えるほどエンゲージメント率は下がるというFacebookページの特徴はあるのですが、他球団と比較すると、よりファンに支持される運用ができていると見ることもできるでしょう。
1投稿あたりの効果比較
最後に、1投稿あたりのエンゲージメント数(いいね・コメントなどの反応数)を調べてみましょう。
これはファン数にも左右されるので仕方ないのですが、トップは阪神です。2位に入ったのがDeNA。
DeNAはファン数は6位なのですが、1投稿当たりのエンゲージメント数は阪神に並びそうな勢いです。
逆にFacebookページのファンが少ない西武やオリックスは1投稿あたりのエンゲージ数も下位に甘んじています。
しかし、西武・オリックスは過去30日間のエンゲージメント率は高いという結果を上記に記載しました。30日間のエンゲージメント率は高いのに1投稿あたりのエンゲージメント数が少ないというのは投稿頻度に起因します。
他の球団と比較してオリックスの場合は248、西武の場合は165と非常に多い投稿数となっています。1投稿あたりのエンゲージメント数が少なくても、数を稼ぐことによってファン数に対するエンゲージメント率を確保しているということです。
ではどんな運用が良いのか?
理想としては阪神タイガースのように、まずはFacebok上でファンを多く抱え、ファンになってくれたユーザーに適切なコンテンツを提供するという形がベストです。
ここで、この2チーム
阪神→ファン数1位(353,498):1投稿当たりの反応数1位(3372.0)
DeNA→ファン数5位(157,165):1投稿当たりの反応数2位(3167.4)
の投稿を比較してみます。
阪神と比較すると、ファンの数が半分以下であるDeNAですが、投稿への反応はほぼ同水準です。どのような違いがあるのでしょうか。この記事を書いている時点での直近の3投稿を抜き出してみます。
まずは阪神タイガース
つづいて横浜DeNAベイスターズ
どちらかというと、阪神タイガースのFacebookページはテキストで淡々と状況を伝えています。一方DeNAベイスターズは画像や動画をうまく使いながらファンの支持を得ていると想定されます。
あともうひとつ、ファンは少ないけど投稿数はぶっちぎりで多いオリックスバファローズの場合はどうでしょう。
おもしろいではないですか。。。オリックス・バファローズのFacebookページの場合はあとはファンの数を増やすだけでさらに影響力が持てるはずです。
ただ、観客動員数やメディアへの露出頻度は他のチームと比較して厳しいことは、私もイチプロ野球ファンとして重々承知はしています。
そこで、Facebook広告などでファンの数を確保しながら、この楽しいコンテンツをオリックスファン以外のユーザーにも見てもらうことから始めてはいかがでしょう。
より多くのユーザーに見てもらうことによって、Facebookをキッカケに球場に足を運んでくれるファンもリアルに獲得できるはずです。
オリックスにはバファローズポンタもいます。がんばってほしいものです。
あ、最後に。セ・リーグの赤いチームを記載していませんが、これは手を抜いたのではなく、赤いチームのFacebookページが存在しないためです。念の為。
気が向いたら今度はインスタ編やります。それでは。
田村でした。
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