大きい企業や組織では、専属の弁護士さんがいらしゃったりSNSコンサルタントとご契約されていたりします。クレームや悪質なコメントを書き込まれるなどSNSで問題が発生した時にすぐ専門家に相談できるような体制を整えておられます。
しかし、中小企業・個人事業主さんはそうではありません。いざ問題が発生した時には、身近にいるSNSに詳しい知人を頼るぐらいしか手段は無いのではないでしょうか。
私は2010年より企業や自治体へSNSの運用をサポートすることをお仕事にしています。基本的な業務は、いかにSNSを利用して求めている効果を上げるのかという視点で各団体のご担当者さまとタッグを組んでSNSを運用することです。
しかし、SNSを運用していると様々なトラブルが発生します。放置していてもまったく問題が無いものから、企業をあげてSNS外での対応まで必要なもの、アカウントをのっとられて意図しない投稿が繰り返される、などなど。。私もクライアント様の大小のトラブルを経験してきました。
トラブルに対する汎用的な対処法はありません。事態が発生するたびに適切な対応方法を判断し動きます。しかし、何件ものトラブルを見ているとある程度見えてくるパターンがあります。
そこで今回、特に専門家と直接お話される機会が少ないであろう、中規模・小規模の事業者さんにお役立ていただけるよう、SNSのトラブルについて防止方法や対処方法を分類し、できるだけわかりやすく表現し書籍にしてまとめてみました。
「小さな会社・お店が知っておきたい SNSの上手な運用ルールとクレーム対応」 目次(9/22発売)
1章:小さな会社・小さなお店の SNS 運用の基本的な考え方
今やビジネスに欠かせない SNS の役割
SNS の「攻め」と「守り」
主要 SNS の特徴を知っておこう
トラブルが発生しやすい SNS とは
2章 「守り」の体制を構築する
トラブルやクレームが発生した時のためにSNSを運用しておく
SNS 運用が上手な人の共通点
SNS 運用担当者がすべてを判断すると危険
担当者と責任者は複数人体制で運用する
運用担当者と責任者の役割を明確にする
SNS 責任者に適任な人材が社内にいない時はどうする?
コメント欄と自社についての言及を定期的にチェックする
3章「やっかいな声」や「クレーム」に対応する時の基本
スルー力を身につける
格言「消すと燃える」
トラブルの解決策をひとりで判断しない
すべてを SNS で解決しようとしない
SNS での議論はご法度
謝罪をする時には「誰に」「何を」伝えているのかを正しく伝える
謝罪時に絶対に使ってはいけない単語とは
時には毅然とした対応も必要
SNS で触れてはいけない話題とは
4章 商品・サービス・実店舗への批判に対応する
事例 1:某飲食店のウェブサイトで菓子を購入。賞味期限の記載でトラブル
事例 2:飲食店でメニューと異なる料理が出される
現状を正確に把握する
騒がせていることについて自社の考えを発信する
現時点で判明していることを発信する
正しい情報と誤った情報を明確に分けて説明する
批判への対応をチャンスに変える
5章 自社SNS発信の内容・企業姿勢・事業内容のへの批判に対応する
事例 1:他社商品の評価リストを作成して批判を集め、アカウント停止に
事例 2:災害時に販促情報を発信
直接レスポンスしない
背景や経緯を丁寧に説明する
説明はウェブサイトに掲載するだけでなく SNS にも投稿する
自然災害・大事故発生時は要注意
炎上しやすいジャンルを知っておく
6章 SNS外部の事象が要因でトラブルが発生した場合の対応
事例 1:企業の役員が外部の講演で失言
事例 2:社用車によるトラブル
SNS 担当者がコントロールできないトラブル
無敵のスクリーンショット
トラブルの影響度によって更新停止を検討する
7章 従業員や顧客による不用意な発信によるトラブル
事例 1:バイトテロ・従業員による不適切な行動
事例 2:顧客の不適切行動
従業員教育の重要性
従業員個人アカウントの扱い方
誤爆は防げるか?
8章 SNSトラブルを未然に防ぐ
トラブル発生のメカニズム
隠蔽は最悪手
ソーシャルメディアポリシーをつくろう
トラブル防止の万能薬は「事例共有」
過度な誹謗中傷に対する手段を知っておく
一般ユーザーとのコミュニケーション
より多くの方にご覧いただき、不必要なトラブルを防止してほしいと切に願います。ぜひこの機会にお求めください。
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