ソーシャルメディアコミュニケーションとは


こんにちは。田村です。ソーシャルコミュニケーションとか言ってますが、そもそもソーシャルはコミュニケーションなのです。

 

僕のお仕事、「ウチの企業のソーシャルメディアアカウントをなんとかしたい」とまずご相談があります。

「◯◯社みたいなアカウントにしたい」とか「ソーシャルメディアを始めたいけど炎上が怖い」とか「Instagramをやらないといけないけどそもそも何を目的にしたらいいんだろう?」とか、ご相談の内容は多種多様です。そして、ご担当者さんのお考えと、各メディアの特徴に合わせて課題をやっつける策を探るという感じになります。

 

ところがたまにあるのが、とにかく自社そのものやサービス・商品を、ソーシャルメディアで見せたい、それもできるだけカッコ良くかわいく、なおかつ多くの人に響くように、というご要望です。

ご要望があれば対応はしています。「いい画像」や「いい動画」を作る人と組んでクライアント様に提供するという流れになります。

 

ただ、ちょっと考えてみてください。この流れって前からある広告制作の流れとまったくおんなじですよね。載せる場所がソーシャルメディアに変わっただけですよね。

もちろん、いわゆるディスプレイ広告で反応される画像と、ソーシャルメディアでウケる絵は異なる傾向もあります。でも、やってることは「多くのひとが見る可能性があるところ」に「自社の宣伝コンテンツを置く」という、もうまったくの広告なのです。

 

知名度の高い企業や商品ならこれでも全然OKです。ソーシャルメディアをやろうがやるまいが一定数のファンは存在するので、そのひとたちがいいねをくれたりRTしてくれたりします。

しかし、知名度が低い企業や、あるいは知名度がある企業であっても「今までと異なる層までファンを広げたい」という考えでソーシャルメディアを活用したい場合などは、これではまったく意味がありません。

 

日本では2010年ごろからソーシャルメディアの企業活用が注目され始めました。しかしほとんどの企業で上記のような「新たな広告(のようなもの)を出稿する媒体」という認識しか持っていませんでした。

普段自分ではソーシャルメディアを使いこなしていても、いざ企業アカウントを運用するとなるとガチガチに構えてしまい「広告」になってしまうのです。

しかし、ソーシャルメディアユーザーが求めているのは広告ではありません(自身が使っている時の感情を考えるとわかるはずなんですけどね)。そこに「広告のような」コンテンツを掲載しても効果が出ません。結果が出ないので「ソーシャルなんか意味ないわ」となります。

 

しかし、感覚的には去年の今頃ぐらいからでしょうか。「それではいかん」と考える企業さんが増えてきたような気がします。

つまり、ソーシャルメディアは使うべき→でも広告(のような運用)をしていても成果はでない→とは言いながら使わないという選択肢は将来的に考えられない→ではどうしたらいいのだろう?という考え方の流れですね。

 

そこでソーシャルコミュニケーションという考え方が出てくるのです。改めて「ソーシャルコミュニケーションとは何か」と聞かれると、「いつもFacebookとかTwitterで個人でやってることをやるだけ」という答えになります。

いいねしたりリプライしたりコメント書いたり。なんかみんなが反応してくれそうな投稿をしてコメントついたら返信したり。ただそれだけです。

資金があれば広告を使うこともあります。ただ、ここで使う広告は「モノを売る」ための広告ではなく「ソーシャルメディアアカウントを盛り上げるため」の広告です。

 

では、うまくコミュニケーションをとっているアカウントの事例を見てみましょう。メディアの特性的にTwitterがやりやすいですね。

パインアメさんTwitter
ソーシャルコミュニケーションとは
このキャプチャの箇所だけ見ると、何を言ってるのかサッパリわかりませんねw 僕がこの部分をピックアップしたのは、とにかく他のユーザーとオンラインで毎日いちゃいちゃしてるということを見せたかったからです。

 

森田アルミ工業さん Twitter
ソーシャルコミュニケーションの方法
パインアメさんとおんなじで、ここだけ見てももうなんのハナシなのかサッパリですが楽しそうですねww

 

ヒストリーチャンネルさん Twitter
ソーシャルメディアでコミュニケーション
最近妙に活発になってきたヒストリーチャンネルさん。番組情報を流したり再放送予定を聞かれたら答えたりしながら、ユーザーと楽しくやってます。

 

ALBIONさんFacebookページ
アルビオン Facebookコミュニケーション
こちらは、どちらかと言うと投稿そのものは「商品告知型」ですが、見ていただきたいのはコメント欄。書き込まれたコメントにはすべてレスポンスされています。ファンからすると、コメントしたら返してくれるのでまたコメントしたくなるといういい循環が生まれます。

 

※昔はバリバリFacebookページを活用していた企業さんが、最近はすごく寂しい状態になってるケースなどもあります。しかしFacebookの国内アクティブユーザーは未だ2000万人を超えています。ちょっとしたコツがあれば、結構カンタンに盛り上げることはできます。チャンスですよ今コレ。

 

個人と個人が楽しくやってるところに、いかに企業が入り込むか。ここがポイントです。何回もいいますが「ウチの商品いいでしょぉ♪だから買って!」って言ってもソーシャルメディアのユーザーは買いませんから。(instaならいけるときもある)

 

これでもまだ「んーーー、でもそんなんしてもメリットないやん。。。」と思っているあなた。メリット3つ書いときます。

・接触頻度が圧倒的にUPする

テレビがメディアとして最強だった時代。企業はこぞって高額な広告費用をかけCMを出しました。しかし今やひとが過ごす時間はテレビからスマホに変わりました。そこで、ソーシャルやるとたとえば

こんなロゴや

こんなロゴ

を頻繁にユーザーのスマホの画面に出すことができるのです。それも特に念入りに作り込んだコンテンツでなくて発言するだけで何度もユーザーと接触できるのです。

・従来のファン層とは異なる層に知ってもらえる。

これ、こないだお客さんが感じておられることとしてお聞きした話しです。
「従来の攻め方だとどうしても今のファンを深掘りするだけになってしまう。ソーシャルメディアで業務と関係無い動きもすることによって、今までは接することなど絶対に無かったひとと関わりを持てるようになるのではないかと考えている。」

いや。おっしゃるとおりです。追記することありません。

・精神衛生上良い

やってると必ずファンやフォロワーから「◯◯使ったけど良かったです!」とか「Twitterフォローしてたおかげで情報ゲットできました!」とか言われるようになります。

まず、担当者はうれしくなります。それを全社に発表したりすると、みんなうれしくなります。精神衛生上いいのです。

 

「えっ、この3つのメリット聞いてもあんまり必要性を感じないんですけど。」とお考えなら、もうソーシャルにコミュニケーションは求めなくて大丈夫です。「広告を掲載するメディア」として運用したほうが成功します。

 

余談ですがちょっと前、「ソーシャルメディア、特にTwitterはその特性上運用を代行するのは難しい」と誰かから言われたことがあります。でも、今僕は片手だけではちょっと足りないぐらいの企業のソーシャルメディアの運用をやってます。

なぜ「代行するのは難しい」と考えるひとがいるのか。それはソーシャルメディアを「広告媒体」と考えているからです。外部でコンテンツを作成し、ご担当者さんに確認しダメだったら修正し、何度かやりとりしてやっと確定し、投稿する。一日に何度も投稿する必要があるTwitterで、確かにこれはキツイでしょう。

ただ、ある程度簡単なコメントへのレスポンスは任せ、商品についての細かい質問については確認してから返信するようにし、トラブルの場合はどうするのか、だけを決めて運用すると、外でもなんでも余裕です。

本当は企業の中の人がやるのがいちばんなんですけどね。

 

田村でした。

 

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