海外から日本のソーシャルメディアはどう見られているか


5 things U.S.techies need to about Japan’s social media ecosystemという記事がありました。東京でも活躍されているKenCharlesさんというITコンサルタントの方が1週間ほど前に公開された記事です。

英語なんですけど、勝手にバリバリ僕の考えをいれながら意訳します(読めたとこだけ)。細かいとこはアレですが、大体雰囲気合ってるはずです!(キッパリ)

外から日本のソーシャルメディアがどう見られているかがわかっておもしろいですよ。

 

(ここから転載)————
世界で3番目の経済大国である日本。ここのソーシャルメディアの環境は他の先進国とはちょーーっと状況が違います。シリコンバレーの人たちにはなかなか理解できないかもですが。。

日本のソーシャルメディアは、フェイスブックの次にツイッターが使われてて、ヘンなマンガのスタンプばっかりの「LINE」っていうのもあって、なんか半閉鎖的な温室(笑)みたいな状況です。

東京の友人の話を聞きながら、日本のソーシャルメディアの状況をまとめてみました。シリコンバレーのみなさん、絶対知っといたほうがいいですよこれ。

1.LINEがFacebookの役割をしている(苦笑)

日本人の40%が毎月使ってる「LINE」が日本ではぶっちぎりで使われているソーシャルメディアです。元はSMS(メッセージの送受信専用)アプリであったLINEは2011年東日本大震災の直後にローンチされました。

震災のとき、日本の電話回線はほとんど役に立たなくなりましたが、ネットは一部使えました。その状況を見たNHNジャパンの社員さんは、速攻でLINEの原型みたいのをつくってリリース、コミュニケーションの手段として一気に主導権を握ったのです。

従来の日本の通信業界の体制もLINEが普及した要因のひとつです。キャリアのSMS使ったらカネかかるわ、電話したら1分1$ぐらいかかるわ。そんな状況のなか登場したLINEはSkypeみたいに基本タダだったのです

さらに、LINEはメッセージ機能だけでなく、メッセージに添付するスタンプ機能もリリースしました。スタンプっていうのは、いままでになかったでっかくておもろい「emoji」です。

アプリはタダですが、スタンプはアプリの中で購入します。アプリの収益はNHNのコアな収益源となっています。予想では今年だけで8億ドル稼ぎだしそうな勢いです。

それだけでなく、ApplePayのようなサービスやUberのようなサービスもアプリ内に組み込み、どんどんその機能を拡大しています。

2.日本ではFacebookがLinkedInです。(苦笑)

日本のソーシャルメディアを牽引するFacebook。日本人の約17%が利用しています。でも、10代や20代の層を見るとFacebookを使ってる若者たちは、大体日本国内にはいません。

日本ではfacebookは我々が思ってるようなfacebookではないのです。

私たちがfacebookでよく見かけるおどけた投稿(たとえばマウイのビーチで自撮りした画像とか)を公の場で公開するのは「調子ノリ」と思われて日本人はあんまり好みません。

あと、facebookの実名登録も日本人にはハードルになっています(昔よりだいぶマシにはなりましたけどね)。

結果、日本人はfacebookで「プロとしてのカオ」を見せることが多くなります。こっちで言うLinkedInみたいに、仕事のハナシとか業務でつながったコネクションとかを投稿するのです。

あんまり親しくもない若い日本人から友達リクエストが来まくることがありますよね。カタイ顔したプロフ写真でビッシーっとスーツ来てたりしてる人とかから。

あの人らは別にあなたと友達になりたいのではなくて、ビジネスのネットワークを作りたいと思ってるのです。

LinkedInにとってはつらいハナシですが。。

3.地元企業がLinkedInの昼飯を食っている

(この表現w 原文:Locals are eating LinkedIn’s lunch)

LinkedInの国内ユーザーは136万人です。そのうちアクティブユーザーは25%。日本の人口の1%にも届きません。中国ではあんなにうまくいってるのに、なぜ日本ではダメなんでしょう。

まず、日本語対応してからまだ2〜3年しか経ってないこと。いまでもメッセージに「さん」がつけられないのとかは日本のビジネス環境においてありえないです(注:別にそこはそんなに別に)。

あと、日本国内の同種企業はめちゃめちゃチカラを入れてます。Bizreachは従業員400名超、Wantedlyは約50名。対してLinkedInは10名ほどです。

————(転載ここまで)

向こうの人からは「LINEがFacebook」「FacebookはFacebookではない」「LinkedInでやることをFacebookでやっている」と見えるんですね。

まあ、いろいろ政治とかがんばってますけど、今後数十年にわたって日本の人口が減るのはもうわかっていることです。人が減るということは経済活動の規模も小さくなります。そうなると、国外の企業や顧客とどう関わっていくかが生き残りのカギになるはずです。

外に合わせるのか、今までどおりにやっていくのか。もしかしたらいまが分岐点かもしれないと感じますね。こういうのみてると。

 

あとTwitterとかMixiのハナシも載ってるので、よかったら元サイトの方も見てください。英語ですけど。

5 things U.S.techies need to about Japan’s social media ecosystem

あ、訳間違ってたら言ってください。まったく逆の意味に取ってしまってるかもですので。ただ、表現はだいぶ変えてます。よろしくどうぞ。

 

田村でした。

 

 

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